知に関する話

知に関する話題を書き綴ります

270万部の「知のバイブル」

「東大・京大で1番読まれた本」という宣伝文も話題となり、昭和61年に文庫化されてから累計270万部を超える、今や「知のバイブル」となった感があるロングセラーの増補改訂版。

新版思考の整理学

4年前に死去された著者が平成21年に東大で行った特別講義を新たに収録し、文字も大きくなり発刊され、2月に初版10万部で発売されました。

外山滋比古さんといえば「知の巨人」として知られる英文学者、文学博士、評論家、エッセイストで、専門の英文学を筆頭として、日本語、教育、意味論などさまざまな分野を横断する評論やエッセイは、2020年7月の逝去後も長く支持されています。

毎年多くの学生が購入しているといわれていうこの本、ただの学生向けと侮ってはならず、ここには「思考」の本質が描かれています。

自分の頭で自由にものを考え、何かを創造するために必要な心掛けを説かれ、着想をしっかり寝かせ、ときに異質な考えと混ぜ合わせながら、抽象の次元へと導いていく、そんな創造の道のりを説明する中で強調されているのが「忘れること」の大切さ。

知識が詰まっていれば、考えが深まるというわけではなく、不要な知識を捨てる「忘却」こそが混乱しがちな思考を整理してくれ、のびやかな発想へとつながるのだそうです。

広い視野とシャープな論理で知られる著者が、自らの体験をもとに提示する恰好の「思考法」入門書。

脳科学の研究者による最新の研究成果

うつ病PTSDといった「心の病」。

生涯のうちに一度でも罹患する確率は80%とされ、誰もが他人事ではない・・・。

「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか

うつ病自閉スペクトラム症ADHDなどの発達障害PTSD統合失調症双極性障害など、多くの現代人を苦しめる「心の病」は、脳のちょっとした変化から生まれます。

誰にでも起こりうるこの病は、何が原因で、どのようなメカニズムで生じるのでしょうか?

様々な角度から精神疾患の解明に挑む研究者たちが、研究の最前線をわかりやすく解説し、そのしくみから「治る病」にするための道筋までがまとめられています。

著者は現役精神科医精神科医から転身した基礎神経科学者、生粋の基礎科学者、心理学者など16名にも及び、シナプス、ゲノム、脳回路と認知の仕組みなどの脳の働きが、どのように「心の病」に結びつくのか、自閉スペクトラム症ADHDも含む脳の状態が「心」に具体的にどう影響するのか、話題はミクロからマクロまでの広がりを持っています。

基礎研究の進展によるロボットやニューロテクノロジーの活用といった新たな治癒の道筋にも触れており、希望も感じさせる一冊。

9歳から知っておきたい AIを味方につける方法

Amazon「こども用コンピュータの本」カテゴリーで発売前にもかかわらず1位を獲得!子どものうちから知っておきたい生成AIのことを、かわいいイラスト付きで現役の学校の先生たちがわかりやすく解説する入門書。

9歳から知っておきたい AIを味方につける方法

連日、ニュースで取り上げられる生成AIについて、どこまで知っていますか?もしかしたら近い将来、生成AIを「使える子」と「使えない子」のAIリテラシー格差社会が訪れるかもしれません。

そのためにも、今のうちから生成AIの基本を親子で学んでおきましょう。

まるで人間のように文章を書いたり、絵を描いたりすることができる人工知能のことを「生成AI」と言って、この「生成AI」はとても便利である反面、使い方次第ではとても危険なものとなります。

そこで「生成AI」の仕組みや長所・短所、正しい使い方を、子どもにも分かるように解説し、どんな場面で、どのように「生成AI」を使うといいのか?が楽しく学べるような入門書を目指したのが本書。

親子で読むだけでなく、学校の先生にもオススメの一冊です。

  • 監修:谷和樹(TOSS代表/玉川大学教職大学院教授)
  • 絵:吉岡 味二番
  • 発売日:2024年2月7日
  • 価格:1,650円(本体1,500円+税10%)
  • ISBN:9784867165294