生涯のうちに一度でも罹患する確率は80%とされ、誰もが他人事ではない・・・。
うつ病、自閉スペクトラム症・ADHDなどの発達障害、PTSD、統合失調症、双極性障害など、多くの現代人を苦しめる「心の病」は、脳のちょっとした変化から生まれます。
誰にでも起こりうるこの病は、何が原因で、どのようなメカニズムで生じるのでしょうか?
様々な角度から精神疾患の解明に挑む研究者たちが、研究の最前線をわかりやすく解説し、そのしくみから「治る病」にするための道筋までがまとめられています。
著者は現役精神科医、精神科医から転身した基礎神経科学者、生粋の基礎科学者、心理学者など16名にも及び、シナプス、ゲノム、脳回路と認知の仕組みなどの脳の働きが、どのように「心の病」に結びつくのか、自閉スペクトラム症やADHDも含む脳の状態が「心」に具体的にどう影響するのか、話題はミクロからマクロまでの広がりを持っています。